top of page

国際共同研究により大腸がんの全ゲノム解析を実施し日本人症例を解析

  • hgc
  • 9月25日
  • 読了時間: 2分

日本人大腸がん患者さんの 5 割に特徴的な腸内細菌による発がん要因を発見


東京大学医科学研究所附属ヒトゲノム解析センターゲノム医科学分野の柴田龍弘教授 (国立研究開発法人国立がん研究センター 研究所 がんゲノミクス研究分野分野長 を兼任) は、米国カルフォルニア大学サンディエゴ校、英国サンガー研究所ならびに WHO 国際がん研究機関との国際共同研究に参画し、日本を含む発症頻度の異なる世界 11 か国の大腸がん 981 症例の全ゲノム解析から発がん要因の解析を行いました。


その結果、他の地域と比較して日本人大腸がん症例には、腸内細菌由来のコリバクチン毒素による変異パターン (変異シグネチャー) がより多く (全体の 5 割) 存在することが明らかとなりました。また、コリバクチン毒素による変異パターンは、高齢者症例 (70 歳以上) と比較して若年者症例 (50 歳未満) に 3.3 倍多くみられ、特に若年者大腸がんの発症に強く関連していることが示されました。コリバクチン毒素による変異は最も早期に起こるドライバー異常である APC 変異の 15% にみられ、若年期からの暴露が大腸がんの発症リスクと相関する可能性が示唆されました。

今後さらに若年者を含めた大規模な日本人大腸がん症例における研究を進めることで、日本人大腸がんに対する新たな予防法や治療法の開発が期待されます。


詳しくは東大医科研プレスリリースをご覧ください。


本研究成果は 4 月 23 日に Nature に掲載されました。


コメント


bottom of page