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日本人集団に潜む遺伝構造と生活習慣・食事の関係を明らかに

  • hgc
  • 9月25日
  • 読了時間: 2分

機械学習で読み解く 4 万人のゲノムデータ


東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター健康医療インテリジェンス分野の井元清哉教授、Chen Yichi 特任研究員、シークエンスデータ情報処理分野の片山琴絵准教授、株式会社ディー・エヌ・エーの子会社である株式会社アルムの石田幸子博士らの研究グループは、共同研究によって 4 万人以上の大規模遺伝子データを解析し、日本人集団内の微細な遺伝構造と食習慣・生活習慣との関連を明らかにしました。


本研究では、ゲノム研究プロジェクト「MYCODE Research」の下で収集された遺伝子データを対象に、PCA 、UMAP 、DBSCAN といった機械学習手法を用いて微細な遺伝構造の抽出を試みました。その結果、比較的均一と言われている日本人集団内にも複数の確かな遺伝クラスタが存在し、これらは祖先の地理的ルーツと関連していることが示されました。また、分類された遺伝クラスタは、 HDL コレステロールや肝機能、血糖コントロールなどの特定の形質に関わる遺伝子群に有意な違いがあること、さらには、野菜や牛乳の摂取頻度、睡眠の質などの食習慣や健康行動に違いがあることが示されました。


今回の成果は、ゲノム解析と疫学解析を統合することで、遺伝的体質と生活環境が複雑に影響し合うことを体系的に明らかにしたものであり、今後の公衆衛生研究、ゲノム情報に基づく個別化予防や精密医療の発展に貢献すると期待されます。


詳しくは東大医科研プレスリリースをご覧ください。


本研究成果は 7 月 12 日に Communications Biology に掲載されました。


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